老人ホーム入居後の認知症家族への対応

認知症を患うと、記憶や見当識に障害を受けます。しかし、自尊心は保たれます。自尊心は認知症がかなり進行しても健常者と同様な状態が保たれています。
そのため、物忘れや見当識の障害を指摘されると、本人は自尊心を傷つけられて興奮します。

認知症の初期の人は怒りっぽいのが特徴の一つですが、怒りは傷つけられた自尊心が元となっています。
「また忘れたの!?」「そうじゃないでしょ!」といった言葉に、認知症の初期の人は過剰なほど鋭敏に反応します。
そうした反応を専門家である老人ホームのスタッフはしないはずですが、人手不足の折から、新人だけでなくベテランでも、うっかり認知症患者の怒りスイッチを入れてしまうような対応をすることがあります。
そうしたことが原因で、認知症の利用者が老人ホームのスタッフとトラブルを起こすことがあります。

ただし、認知症の人は、事態を正確に覚えていられません。自分の自尊心を傷つけたスタッフへの悪感情だけが、鮮明に心に刻まれてしまいます。
そして、見舞いに行った家族に「誰それは意地が悪いから嫌いだ。」といった形で訴えます。
家族は、「悲しかったのね」といった言葉で本人の感情に寄り添いながらも、事実確認は冷静にするようにしましょう。

コメントする