認知症になっても学び続けられる大人の学校

認知症の人を受け入れる老人介護施設の一つに、熊本市東区三郎の「大人の学校」があります。私が「大人の学校」を知ったのは、実母の認知症介護の時でした。実母は75歳の頃に認知症と診断されました。その頃、私は勤めながら実父の介護をしており、認知症を発症し、鍋の空焚きを繰り返す実母の在宅介護までは手が回りませんでした。

勤務先から行きやすい場所の老人介護施設を片っ端に当たり、ようやく契約にこぎつけたのが「大人の学校」でした。今から10年以上前のことで、当時は認知症への理解が進んでおらず、徘徊があると聞いただけで、門前払いをする老人介護施設が少なくありませんでした。そうした状況下で徘徊がある実母を受け入れてくれるところは、非常に少なく、「大人の学校」は有り難い存在でした。

「大人の学校」のウリは、認知症になっても学び続けられる場所ということでした。「介護はカッコいい仕事」というのが、施設長の理念で、正直なところ、そこには疑問符が点滅しましたが、とにかく契約にこぎつけたことで安心しました。

ただし、入居1週間にして、入れたことを後悔しました。施設スタッフが高圧的だったためです。自分たちが「先生」として振る舞うのに懸命で、生徒たる高齢の認知症患者は先生の顔色を伺うのに躍起になっていました。実母の認知症は、環境の変化がこたえたのか、急速に悪化し、入居半年で認知症専門病院に入院することになりました。
人によって合う合わないはあると思いますが、「学校」というスタイルと認知症とは相性が良くないと痛感しました。

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